中古はんだ吸い取り器と置台製作

普段、電子基板を手に取って触ったり、弄ったりという場面は、
趣味者以外においては、なかなかないものではありますが、
DIYの枠組みの中においては、修理などという場面で手に取ってみるということは、
あるのではないだろうか?

仕事柄、はんだ作業を行う場面はそこまでは多くないものの、
やはり何かの修理などにおいては、避けては通れないものではある。

はんだ作業を行う場合、必須となるのは、はんだごてとはんだのこて置き、
こて先クリーナーなどであるが、もちろんのこと、はんだを忘れてはならない。

ただ、単なるはんだ作業であれば良いが、
除去を考えるとはんだ吸い取り器が必要となる。

手動のはんだ吸い取り器、はんだ吸い取り線などあるが、
今回は、中古で入手したはんだ吸い取り器HAKKO 808に関するブログとなる。

中古で入手した白光のはんだ吸い取り器808

もう、登場からかなりの時間が経っているこの機種であるが、
未だに現役として使われている方もおられるであろう。

普段は、メインの吸い取り器として、この808を使用しているが、
選択できるノズルを交換するのが手間であった。

メインはφ1.3をつかい、サブでφ1.0を使用したい。
そのために用意したのが、この808である。

この手の機種の泣き所は、やはりポンプのダイヤフラムと
ワンウェイの弁ではないだろうか?

そもそもの構成部品も手に入らなくなっているので、
今から揃えるとなれば、FR-301を新品購入した方が良いであろう。

後のポンプカバーを外せば、ポンプ機構にたどり着ける。

ポンプカバーを外したところ。2つのダイヤフラムとワンウェイの弁で、シリコンチューブより吸い込みする。

この機種は二つのダイヤフラムと二つのワンウェイを利用して、
はんだを吸い取る機構になっている。

おそらく、この中古の機体は古いのではないか?
もともと持っていた808はダイヤフラム部の部品構成がアルミであったが、
こちらは樹脂のようだ。

ダイヤフラムを動かすロッドが樹脂となっている。モデル時期によっては、ここがアルミの場合もある。

もしかしたら、逆かもしれないが、性能差があるかどうかはわからない。

本体に年式等を示すラベルは、片方にはあったが、もう片方には無かった。

良く調べてみると、もともと持っていた機体には電取法のマーク、
今回の機体には電安法のマークが入っているので、部品構成が樹脂の方が新しいということになり、
予想とは逆であった。

正直、樹脂は経年劣化でひび割れしてくるので、このような常に動く機構部に樹脂を使うのは、
好みではないのだが…、アルミで強度をもたせたと思っていたが、そうではなかったようだ。

皿ねじを外すと、ワンウェイの弁が出てくる。

ワンウェイ部の弁。材質はシリコン製のように見える。劣化は目立つが切れてはいないようだ。
反対側のワンウェイの弁も同様、劣化による色の変化はあるが、こちらも切れてない模様。

見た目的にはシリコンゴムだろうか?

劣化すると、このゴムが弾力を失い砕けてワンウェイの機構が働かなくなるので、
ポンプは回っていても、ノズルから吸い込まないことになる。

シリコンチューブが接続されているので、このシリコンチューブを指でつぶして、
ポンプを回すことで音が変われば、この弁は生きていることになる。

弁が砕けていたりすると、ポンプに負荷がかからないので、音の変化がない。

ただし、ダイヤフラムが破けていても同じく音が変わらない場合がある。

さらに、周囲のなべねじを外すとダイヤフラムを確認できる。

ダイヤフラム部分にも破れやひびなどは見られない。
反対側のダイヤフラムも同様。

どちらも、ひび割れや破れは無いようだ。

弁については、品番B5023が使えるようだ。
ダイヤフラムについては、使えるものがなさそうであるが、
未確認ではあるが、おそらく中心の穴径と外径が合えば、他機種も使えるのではないか?

どちらにも問題は無かったので、サブ機として使用するが、
そのためには、置台が必要になる。

メーカー指定のこて置きのような置台(C1100)はあるが、
ヒーター部分にモーター部の重みが全てかかるのと、
グリップをテーブルに着くようにすると、配線に負担がかかるのが気に入らない。

そこで、3Dプリントで置台を製作した。

元々の発想は、石崎電機のプラジェット(ヒートガン)のスタンドからである。

3Dプリントした置台。FDMプリントで素材はPLAを使用している。

このスタンドは、ヒートガンのノズルを上に向けたまま固定でき、
冷却時も常に手で持っていなくても良い構造になっている。

同様の発想で、一番重たいモーター部を下にし、ノズルが上を向いたまま保持する。

ノズルをうっかり触らないようにする必要があるが、
ノズルだけを挿し込んで固定する場合と違い、安定性は抜群である。

ポンプ部を下にして、くりぬきに落とし込む感じになる。

ただし、もちろん、プラジェットのスタンドと同じようにすると保持できないので、
グリップの部分に支柱を伸ばして安定して支えるようにした。

重さがあるので、やはりグリップは支えてやらないといけない。

もともとのメイン機にも同じ台を使用しているが、こちらはプロトタイプ。

メイン機でもともと使用していた置台のプロタイプ。先ほどと違い、グリップの支柱がポンプの支えと独立している。

同じ発想で寸法も変わらないが、この時はグリップ用の支柱を独立させたことにより、
3Dプリントの素材であるPLAが充填率の関係で弱くなってしまった。
特に、根元の接触面積が狭いことと、てこの原理で力が掛かることで、
ポキッと折れてもおかしくはない。(普段使用する分には問題ないが。)

グリップを支えてはいるが、支柱の台座に対しての接合面積が少ないのと、PLAの充填率の関係で曲げには弱い。

そのため、今回はポンプを支える部分と支柱を一体化した。

これで強度は格段に上がる。

ポンプの外形を測定してくり抜きをしているので、非常に収まりも良い。

ノズルの温度ははんだを溶かすために高温になるが、ポンプ部には熱が伝わらないので、
特段PLAでも問題は無い。

やけどさえ注意すれば。

この808自体も便利な道具ではあるが、3Dプリンターもまた便利な道具である。

今回入手した808は、少しポンプの回りが遅い感じがあり、吸い込みが若干落ちている印象がある。

そのうち、モーター周りも何らかの手を入れる必要がありそうだ。

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